50年たった橋は危険? 「古い=危ない」ではないインフラ老朽化の見方
作成者:
株式会社クリエイティブ・ラボ
更新日:2026-08-26 11:00
カテゴリー:
クリコラ 〜 CREATIVE LAND 建設コラム 〜
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株式会社クリエイティブ・ラボ
更新日:2026-08-26 11:00
50年たった橋は危険? 「古い=危ない」ではないインフラ老朽化の見方
50年たった橋は危険? 「古い=危ない」ではないインフラ老朽化の見方
「建設から50年以上たった橋が増えている」と聞くと、そろそろ寿命を迎える橋が日本中に増えているように感じるかもしれません。
実際、2024年度末時点で、建設後50年以上の橋は全国で約23万橋。2018年度末の約13万橋から、6年間で約10万橋も増えています。[1]
ところが、同じ期間に少し意外な変化も起きています。
早期、または緊急に対策が必要と判定された橋は、約6.9万橋から約5.3万橋へ減っているのです。[1]
古い橋は増えているのに、対策が必要な橋は減っている。
なぜ、こんなことが起きるのでしょうか。
実際、2024年度末時点で、建設後50年以上の橋は全国で約23万橋。2018年度末の約13万橋から、6年間で約10万橋も増えています。[1]
ところが、同じ期間に少し意外な変化も起きています。
早期、または緊急に対策が必要と判定された橋は、約6.9万橋から約5.3万橋へ減っているのです。[1]
古い橋は増えているのに、対策が必要な橋は減っている。
なぜ、こんなことが起きるのでしょうか。
「50年」は、橋の使用期限ではない
インフラ老朽化の資料では、「建設後50年以上」という数字がよく使われます。
そのため、「50年を超えたら危険」「そろそろ架け替えなければならない」と思われがちですが、橋にとって50年は、食品の消費期限のような一律の使用期限ではありません。
同じ50年でも、海の近くにある橋と山間部の橋、交通量の多い橋と少ない橋では、受けてきた負担が違います。使われている材料や構造、これまでの補修履歴によっても傷み方は変わります。
そこで道路橋などでは、原則として5年に1回の定期点検を実施し、現在の状態を確認しています。橋の状態は、機能に支障がない「Ⅰ・健全」から、緊急に措置すべき「Ⅳ・緊急措置段階」までの4段階で診断されます。[1]
つまり重要なのは、「何年たったか」だけではなく、「今どんな状態なのか」なのです。
人間でも、同じ年齢だからといって全員の健康状態が同じではありません。橋もそれに少し似ています。年齢は状態を考えるうえで大切な情報ですが、年齢だけで健康かどうかを決めることはできません。
そのため、「50年を超えたら危険」「そろそろ架け替えなければならない」と思われがちですが、橋にとって50年は、食品の消費期限のような一律の使用期限ではありません。
同じ50年でも、海の近くにある橋と山間部の橋、交通量の多い橋と少ない橋では、受けてきた負担が違います。使われている材料や構造、これまでの補修履歴によっても傷み方は変わります。
そこで道路橋などでは、原則として5年に1回の定期点検を実施し、現在の状態を確認しています。橋の状態は、機能に支障がない「Ⅰ・健全」から、緊急に措置すべき「Ⅳ・緊急措置段階」までの4段階で診断されます。[1]
つまり重要なのは、「何年たったか」だけではなく、「今どんな状態なのか」なのです。
人間でも、同じ年齢だからといって全員の健康状態が同じではありません。橋もそれに少し似ています。年齢は状態を考えるうえで大切な情報ですが、年齢だけで健康かどうかを決めることはできません。
壊れてから直すのではなく、傷みが小さいうちに直す
もう一つ重要なのが、橋を長く使うための「予防保全」という考え方です。
大きく壊れてから修理するのではなく、点検によって小さな傷みを見つけ、深刻になる前に補修する。虫歯が小さいうちに治療した方が、大がかりな治療になりにくいのと同じです。
国や自治体などの道路管理者は、定期点検で橋の状態を把握し、その結果をもとに「長寿命化修繕計画」を策定して、修繕を計画的に進めています。目的は、橋を安全に使える状態に保ちながら、予防保全によって将来の維持管理コストも抑えることです。[2][3]
冒頭で紹介した「50年以上の橋は増えているのに、対策が必要な橋は減っている」という数字も、こうした点検や修繕が進められてきた結果の一つといえます。[1]
もちろん、「古くても大丈夫だから心配はいらない」という話ではありません。2024年度末でも、早期・緊急の措置が必要な橋は約5.3万橋残っています。[1]
ただ、インフラ老朽化を考えるときに覚えておきたいのは、「古い=危険」ではないということです。
橋の安全を支えているのは、建設された年だけではなく、その後に続く点検と補修です。
今度、「建設後50年以上の橋が増えている」というニュースを見かけたら、ぜひその先にも注目してみてください。その橋が何歳なのかだけでなく、どんな状態で、どのように手入れされているのか。そこまで見ると、インフラ老朽化のニュースが少し違って見えてくるかもしれません。
大きく壊れてから修理するのではなく、点検によって小さな傷みを見つけ、深刻になる前に補修する。虫歯が小さいうちに治療した方が、大がかりな治療になりにくいのと同じです。
国や自治体などの道路管理者は、定期点検で橋の状態を把握し、その結果をもとに「長寿命化修繕計画」を策定して、修繕を計画的に進めています。目的は、橋を安全に使える状態に保ちながら、予防保全によって将来の維持管理コストも抑えることです。[2][3]
冒頭で紹介した「50年以上の橋は増えているのに、対策が必要な橋は減っている」という数字も、こうした点検や修繕が進められてきた結果の一つといえます。[1]
もちろん、「古くても大丈夫だから心配はいらない」という話ではありません。2024年度末でも、早期・緊急の措置が必要な橋は約5.3万橋残っています。[1]
ただ、インフラ老朽化を考えるときに覚えておきたいのは、「古い=危険」ではないということです。
橋の安全を支えているのは、建設された年だけではなく、その後に続く点検と補修です。
今度、「建設後50年以上の橋が増えている」というニュースを見かけたら、ぜひその先にも注目してみてください。その橋が何歳なのかだけでなく、どんな状態で、どのように手入れされているのか。そこまで見ると、インフラ老朽化のニュースが少し違って見えてくるかもしれません。
まとめ
・「建設後50年」は橋の一律の寿命や使用期限ではない
・橋は原則5年に1回点検され、現在の状態に応じて診断される
・壊れてから直すのではなく、傷みが小さいうちに補修する「予防保全」が進められている
・50年以上の橋は増えている一方、早期・緊急の対策が必要な橋は減っている
・橋は原則5年に1回点検され、現在の状態に応じて診断される
・壊れてから直すのではなく、傷みが小さいうちに補修する「予防保全」が進められている
・50年以上の橋は増えている一方、早期・緊急の対策が必要な橋は減っている
参考資料
国土交通省「橋梁等の2024年度(令和6年度)点検結果をとりまとめ~道路メンテナンス年報(3巡目1年目)の公表~」
公開日:2025年8月25日
URL:https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001981.html
使用箇所:5年に1回の定期点検、50年以上経過した橋梁数、判定区分Ⅲ・Ⅳの橋梁数
国土交通省 四国地方整備局「橋梁の長寿命化修繕計画」
URL:https://www.skr.mlit.go.jp/road/hozen/pdf/chojumyouka_plan1712.pdf
使用箇所:長寿命化修繕計画、定期点検結果に基づく計画的な修繕、予防保全の考え方
国土交通省「長寿命化修繕計画の推進」
URL:https://www.mlit.go.jp/road/content/001498724.pdf
使用箇所:地方公共団体が管理する道路での長寿命化修繕計画、予防保全・修繕への支援
公開日:2025年8月25日
URL:https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001981.html
使用箇所:5年に1回の定期点検、50年以上経過した橋梁数、判定区分Ⅲ・Ⅳの橋梁数
国土交通省 四国地方整備局「橋梁の長寿命化修繕計画」
URL:https://www.skr.mlit.go.jp/road/hozen/pdf/chojumyouka_plan1712.pdf
使用箇所:長寿命化修繕計画、定期点検結果に基づく計画的な修繕、予防保全の考え方
国土交通省「長寿命化修繕計画の推進」
URL:https://www.mlit.go.jp/road/content/001498724.pdf
使用箇所:地方公共団体が管理する道路での長寿命化修繕計画、予防保全・修繕への支援
筆者情報
■氏 名:亀井 聡
■会 社 名:株式会社クリエイティブ・ラボ
■所属・役職:ディレクター
■企業ページ:https://creative-land.jp/company-detail/3
■コラム公開日:2026/08/26
■コラム更新日:2026/08/26
■会 社 名:株式会社クリエイティブ・ラボ
■所属・役職:ディレクター
■企業ページ:https://creative-land.jp/company-detail/3
■コラム公開日:2026/08/26
■コラム更新日:2026/08/26