山の中で「タカの巣」を探す!?建設工事が始まる前に調査員がやっている意外すぎる仕事とは
作成者:
株式会社クリエイティブ・ラボ
更新日:2026-08-26 12:12
カテゴリー:
クリコラ 〜 CREATIVE LAND 建設コラム 〜
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株式会社クリエイティブ・ラボ
更新日:2026-08-26 12:12
山の中で「タカの巣」を探す!?建設工事が始まる前に調査員がやっている意外すぎる仕事とは
橋や道路ができる前に、山の中で鳥の巣を探す人がいるって本当?
新しい道路や大きな橋、きれいな公園ができるとき、ニュースでは「工事が始まりました」「いよいよ開通です!」といった華やかな場面が報じられます。
しかし、重機が入りコンクリートが流し込まれるずっと前から、山の中に足繁く通い、双眼鏡で木の上をのぞき込んだり、夜の川辺で特殊なマイクを構えたりしている人たちがいます。一体、彼らは何をしているのでしょうか?
答えは「建設コンサルタント」と呼ばれる街づくりのプロが、工事の前に自然や暮らしへの影響を調べているからです。
「建設の仕事=土を掘ったり建物を建てたりすること」と思われがちですが、実はコンクリートを打つ前に「鳥の巣の場所」「風の吹き方」「スマホで見た人の移動パターン」まで徹底的に調べる仕事が存在します。
作ったあとに「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、目に見えないリスクを洗い出しているのです。
しかし、重機が入りコンクリートが流し込まれるずっと前から、山の中に足繁く通い、双眼鏡で木の上をのぞき込んだり、夜の川辺で特殊なマイクを構えたりしている人たちがいます。一体、彼らは何をしているのでしょうか?
答えは「建設コンサルタント」と呼ばれる街づくりのプロが、工事の前に自然や暮らしへの影響を調べているからです。
「建設の仕事=土を掘ったり建物を建てたりすること」と思われがちですが、実はコンクリートを打つ前に「鳥の巣の場所」「風の吹き方」「スマホで見た人の移動パターン」まで徹底的に調べる仕事が存在します。
作ったあとに「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、目に見えないリスクを洗い出しているのです。
「建設コンサルタント」という仕事とは?
建設コンサルタントとは、工事が始まる前に土地や自然環境を徹底的に調査し、安全で快適な街づくりの計画や設計を行う「調べ・考える専門職」です。
よく混同されるのが「ゼネコン(建設会社)」と「建設コンサルタント」の違いです。
○ゼネコン:設計図をもとに、実際に重機や技術を使って構造物を「つくるプロ」
○建設コンサルタント:どこに、どんな影響があるかを事前に調査し、どう作れば安全かを「調べる・考えるプロ」
例えるなら、ゼネコンが「腕利きのシェフ」なら、建設コンサルタントは「最高の食材をどこから仕入れ、どう調理すれば食べる人が健康になれるかを分析する栄養士」のような関係です。
工事が始まる前の段階で、何もない土地に何が起きるかをシミュレーションし、未来のトラブルを防ぐ。まさに「街の予言者」とも言える存在なのです。
では、彼らは実際にどんな「意外な項目」を調べているのでしょうか?
代表的な3つの調査をのぞいてみましょう。
よく混同されるのが「ゼネコン(建設会社)」と「建設コンサルタント」の違いです。
○ゼネコン:設計図をもとに、実際に重機や技術を使って構造物を「つくるプロ」
○建設コンサルタント:どこに、どんな影響があるかを事前に調査し、どう作れば安全かを「調べる・考えるプロ」
例えるなら、ゼネコンが「腕利きのシェフ」なら、建設コンサルタントは「最高の食材をどこから仕入れ、どう調理すれば食べる人が健康になれるかを分析する栄養士」のような関係です。
工事が始まる前の段階で、何もない土地に何が起きるかをシミュレーションし、未来のトラブルを防ぐ。まさに「街の予言者」とも言える存在なのです。
では、彼らは実際にどんな「意外な項目」を調べているのでしょうか?
代表的な3つの調査をのぞいてみましょう。
意外すぎる調査①:夜の山にこもって「鳥の巣」や「コウモリの声」を探す!?
道路やダムを造るとき、土地の固さを調べるのは当然ですが、その他に行われるのが「生物・生態系調査」です。
国土交通省では全国の主要な川で「河川水辺の国勢調査」という大規模な調査を継続して行っています。さらに大型の建設工事では「環境アセスメント(環境影響評価)」という仕組みに基づき、周辺の生き物に悪影響が出ないかを厳しく調べます。
たとえば、タカの仲間である「オオタカ」などの希少な猛禽類(もうきんるい)。調査員は双眼鏡を手に何日も山に入り、巣の位置やヒナを育てる時期(営巣期)を特定します。もし工事予定地のすぐ近くに巣が見つかった場合、卵やヒナを守るために「ヒナが巣立つまで工事を中断する」あるいは「トンネルや道路のルートを数十メートルずらす」といった判断が下されるのです。
それだけではありません。夜間に特殊な録音機を使って超音波を聞き取り、コウモリの通り道を特定したり、川の浅瀬にどんな小さな虫や魚がいるかを一匹ずつ捕まえて調べたりもします。生き物の生息環境を壊さないための工夫は、こうした地道な泥くさい調査から生まれています。
国土交通省では全国の主要な川で「河川水辺の国勢調査」という大規模な調査を継続して行っています。さらに大型の建設工事では「環境アセスメント(環境影響評価)」という仕組みに基づき、周辺の生き物に悪影響が出ないかを厳しく調べます。
たとえば、タカの仲間である「オオタカ」などの希少な猛禽類(もうきんるい)。調査員は双眼鏡を手に何日も山に入り、巣の位置やヒナを育てる時期(営巣期)を特定します。もし工事予定地のすぐ近くに巣が見つかった場合、卵やヒナを守るために「ヒナが巣立つまで工事を中断する」あるいは「トンネルや道路のルートを数十メートルずらす」といった判断が下されるのです。
それだけではありません。夜間に特殊な録音機を使って超音波を聞き取り、コウモリの通り道を特定したり、川の浅瀬にどんな小さな虫や魚がいるかを一匹ずつ捕まえて調べたりもします。生き物の生息環境を壊さないための工夫は、こうした地道な泥くさい調査から生まれています。
意外すぎる調査②:大きなビルや橋を建てる前に「風」を予測する!?
高層ビルが建ったあと、足元で急に強い風が吹いて傘が吹き飛んだり、歩行者が転倒しそうになったりした経験はありませんか?あれは「ビル風」と呼ばれる現象です。
建設コンサルタントは、大きな建物や橋を計画する段階で「風環境調査」を行います。
具体的には、周辺の街並みを再現した精巧なミニチュア模型を作り、風洞(ふうどう)という巨大なトンネル装置に入れて風を当て、どこに強い風が発生するかを観察します。現在では、スーパーコンピューターを使った3Dシミュレーション解析も組み合わされています。
建設コンサルタントは、大きな建物や橋を計画する段階で「風環境調査」を行います。
具体的には、周辺の街並みを再現した精巧なミニチュア模型を作り、風洞(ふうどう)という巨大なトンネル装置に入れて風を当て、どこに強い風が発生するかを観察します。現在では、スーパーコンピューターを使った3Dシミュレーション解析も組み合わされています。
意外すぎる調査③:カチカチ数える時代は終了?「スマホの動き」で混雑を予測する!?
「道路の交差点で、イスに座ってカチカチと交通量を数えている人」を見たことがある人も多いでしょう。しかし今の交通調査は、そこから劇的な進化を遂げています。
現代の建設コンサルタントが活用しているのは、スマートフォンなどのGPS位置情報から得られる「人流データ(ビッグデータ)」です。
単に「車が何台通ったか」だけでなく、「人々がどこから来て、どこへ向かい、どの店舗の周辺で立ち止まっているのか」といった人間の行動パターンまで匿名化されたデータとして解析します。
これにより、「ここにバイパス道路を作れば観光地の渋滞がどれくらい緩和されるか」「新しい道の駅を作ったら、どのエリアから人が集まるか」といった経済効果や混雑予測を、極めて高い精度で算出できるようになりました。
現代の建設コンサルタントが活用しているのは、スマートフォンなどのGPS位置情報から得られる「人流データ(ビッグデータ)」です。
単に「車が何台通ったか」だけでなく、「人々がどこから来て、どこへ向かい、どの店舗の周辺で立ち止まっているのか」といった人間の行動パターンまで匿名化されたデータとして解析します。
これにより、「ここにバイパス道路を作れば観光地の渋滞がどれくらい緩和されるか」「新しい道の駅を作ったら、どのエリアから人が集まるか」といった経済効果や混雑予測を、極めて高い精度で算出できるようになりました。
「だったら、自然を一切壊さないで放置すればいいのでは?」
ここで素朴な疑問が浮かびます。「そんなに生物や風に気を使うなら、新しい道路や施設なんて作らず、自然をそのまま残せばいいのでは?」と。
確かに、開発をゼロにすれば環境への影響は最小限で済みます。しかし、私たちは土砂崩れや洪水といった自然災害から命を守らなければなりません。古くなった橋や道路を放置すれば崩落の危険があり、医療機関へ救急車が遅れずに到着するための道路網も不可欠です。
「命を守るインフラづくり」と「自然や暮らしの保全」のあいだにある、もっとも適切な『調和のライン』を見つけ出すこと。それが、彼らが過酷な現地調査を重ねる本当の理由なのです。
確かに、開発をゼロにすれば環境への影響は最小限で済みます。しかし、私たちは土砂崩れや洪水といった自然災害から命を守らなければなりません。古くなった橋や道路を放置すれば崩落の危険があり、医療機関へ救急車が遅れずに到着するための道路網も不可欠です。
「命を守るインフラづくり」と「自然や暮らしの保全」のあいだにある、もっとも適切な『調和のライン』を見つけ出すこと。それが、彼らが過酷な現地調査を重ねる本当の理由なのです。
人の「目と耳」×「最新テクノロジー」で未来の安全を守る
近年では、人手不足への対応や調査精度の向上を目指し、DX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進んでいます。
ただし、「AIを入れれば人間の確認はいらない」というわけではありません。長年現場で培われた調査員の「異変に気づく五感」と「多重化されたデジタル技術」が組み合わさることで、初めて確実な安全対策が成立します。
ただし、「AIを入れれば人間の確認はいらない」というわけではありません。長年現場で培われた調査員の「異変に気づく五感」と「多重化されたデジタル技術」が組み合わさることで、初めて確実な安全対策が成立します。
次に道路や工事現場を見かけたら
普段、私たちが何気なく渡っている橋や、快適に走っている道路。その足元には、工事が始まる何年も前から現場に通い詰め、分析し続けた建設コンサルタントたちの地道な仕事が眠っています。
もし街中で新しい道路工事や再開発の看板を見かけたら、「コンクリートが打たれる前に、ここでどんな目に見えない調査が行われたのだろう?」と、少しだけ思いを馳せてみてください。
もし街中で新しい道路工事や再開発の看板を見かけたら、「コンクリートが打たれる前に、ここでどんな目に見えない調査が行われたのだろう?」と、少しだけ思いを馳せてみてください。
CREATIVE LANDに協賛している建設コンサルタント
CREATIVE LANDに協賛している建設コンサルタントを紹介します!
■アイテックコンサルタント株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/73
■青森県土地改良事業団体連合会 https://creative-land.jp/company-detail/391
■審良測量設計 https://creative-land.jp/company-detail/278
■株式会社 SK設計 https://creative-land.jp/company-detail/362
■株式会社SDC https://creative-land.jp/company-detail/165
■株式会社エフコン https://creative-land.jp/company-detail/388
■橋梁技建株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/247
■株式会社近代設計 https://creative-land.jp/company-detail/229
■株式会社計測リサーチコンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/48
■株式会社建設技術コンサルタンツ https://creative-land.jp/company-detail/297
■三和ボーリング株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/475
■株式会社ジュントス https://creative-land.jp/company-detail/16
■株式会社新日本技術コンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/145
■株式会社高島テクノロジーセンター https://creative-land.jp/company-detail/236
■株式会社長大 https://creative-land.jp/company-detail/110
■東洋技術株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/137
■株式会社ドーコン https://creative-land.jp/company-detail/334
■株式会社トーニチコンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/401
■日本エンジニアリング株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/303
■株式会社日本構造橋梁研究所 https://creative-land.jp/company-detail/249
■株式会社ニュージェック https://creative-land.jp/company-detail/326
■株式会社久永コンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/148
■株式会社復建技術コンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/246
■和歌山航測株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/296
■アイテックコンサルタント株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/73
■青森県土地改良事業団体連合会 https://creative-land.jp/company-detail/391
■審良測量設計 https://creative-land.jp/company-detail/278
■株式会社 SK設計 https://creative-land.jp/company-detail/362
■株式会社SDC https://creative-land.jp/company-detail/165
■株式会社エフコン https://creative-land.jp/company-detail/388
■橋梁技建株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/247
■株式会社近代設計 https://creative-land.jp/company-detail/229
■株式会社計測リサーチコンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/48
■株式会社建設技術コンサルタンツ https://creative-land.jp/company-detail/297
■三和ボーリング株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/475
■株式会社ジュントス https://creative-land.jp/company-detail/16
■株式会社新日本技術コンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/145
■株式会社高島テクノロジーセンター https://creative-land.jp/company-detail/236
■株式会社長大 https://creative-land.jp/company-detail/110
■東洋技術株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/137
■株式会社ドーコン https://creative-land.jp/company-detail/334
■株式会社トーニチコンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/401
■日本エンジニアリング株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/303
■株式会社日本構造橋梁研究所 https://creative-land.jp/company-detail/249
■株式会社ニュージェック https://creative-land.jp/company-detail/326
■株式会社久永コンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/148
■株式会社復建技術コンサルタント https://creative-land.jp/company-detail/246
■和歌山航測株式会社 https://creative-land.jp/company-detail/296
参考資料
・国土交通省「河川水辺の国勢調査」
・国土交通省 国土技術政策総合研究所「新技術等を用いた猛禽類の調査手法に関する技術資料」
・環境省「環境影響評価制度(環境アセスメント)」
・一般社団法人 建設コンサルタンツ協会(JCCA)「建設コンサルタントの業務ガイド」
・国土交通省 国土技術政策総合研究所「新技術等を用いた猛禽類の調査手法に関する技術資料」
・環境省「環境影響評価制度(環境アセスメント)」
・一般社団法人 建設コンサルタンツ協会(JCCA)「建設コンサルタントの業務ガイド」
執筆者情報
■氏 名:ハヤシ ヒビキ
■会 社 名:株式会社クリエイティブ・ラボ
■所属・役職:デザイナー
■企業ページ:https://creative-land.jp/company-detail/3
■コラム公開日:2026年8月26日(水)
■会 社 名:株式会社クリエイティブ・ラボ
■所属・役職:デザイナー
■企業ページ:https://creative-land.jp/company-detail/3
■コラム公開日:2026年8月26日(水)